Top
menu

ソメスサドル【日本の革鞄と馬具】

2020.10.15激動の時代|社長と歩むソメスサドルの歴史#14


「ソメス」ブランドの設立。そして社名「ソメスサドル」としてスタートした前回。

その後会社の変化はありましたか?

はい。変化と言いますか、激動の時代でした。

「ソメス」のスタート

ソメスサドル店舗第一号

somes#14_01

「ソメス」ブランドと、「ソメスサドル」の始動。自社ブランドを設立できたことは、大変喜ばしく心も新たにする想いでしたが、その後もしばらくは一般革製品のOEMが事業の大半を担っていました。

 

私は依然「東京営業所」として、ソメスブランドの商品を片手に、商品を置いていただけないかと百貨店などを渡り歩き、営業を続けていました。その中で、都内のある百貨店に店舗を置く知人に会う機会がありました。

彼の話では自店舗の売り上げが思わしくなく、継続が難しいこと。そして、撤退を考えており、後を引き継いでソメスサドルの店舗としてやってみないか、という提案を受けたのです。

 

ブランドを立ち上げた直後のソメスサドルは、都内はもちろん、北海道にも未だ店舗はありません。急な展開に私も驚きましたが、この提案を引き受け、店舗を開くことに決めました。ソメスサドルの「スタート」とも言えるソメスの第一号店の誕生です。

 

これまで、百貨店での営業ではなかなか結果を残せずにいましたが、知人が百貨店側とも話をしてくれたおかげで、店舗を開くまではスムーズに進みました。
店舗は地下1階、通路に面した小さなスペースです。今思えば小さいと思えるスペースも、当時の私たちにとってはとても広く感じました。販売出来る商品数も少なく、陳列棚を埋めるのにも苦労したほどです。

店頭には販売スタッフ1名に立ってもらい、スタッフが休みの日は替わりに私が販売に立つ、という2人体制で運営しました。

後にその百貨店がリニューアルするまでの約7年間、店舗運営の貴重な経験をしました。

名誉ある仕事

somes#14_02

時を同じくして、馬具でもある大きな仕事に携わりました。

 

当時よりも過去の話になりますが、馬具の販路拡大を図っていた頃、ふと思い付いたことがありました。

皇居で使われる馬具の製造に携われないだろうか。

皇室と馬との縁は深く、現在でも大使着任に際しての儀式「信任状奉呈式」の送迎に馬車が登場します。格式高く美しい馬車と馬を見て、いつかこの馬具を私たちで手掛けたいと思ったのです。

 

とはいえ直接宮内庁を訪問する訳にもいかず、私は関東のある牧場へ向かいました。

「御料牧場」というその牧場は、皇居で使われる馬の繁殖をはじめ、皇室で用いられる農産物生産を担っています。そこへ馬具を作らせてもらえないかとお願いに行ったのです。もちろん直ぐに携われるわけもなく、修理であればと馬具をお預かりして修理をして収めるという関わり合いが長く続いていました。

そして1989年、儀式に使われる馬車具を作れないかとお話があり、馬車具一式を製造させていただくに至ったのです。

同年は昭和天皇の崩御に伴い、皇位を継承し新たに平成天皇が即位された年。私たちが作る馬具は、翌1990年の即位の礼に登場する馬車用の馬具でした。

 

当時の北海道の本社工場は一般革製品の製造も増え、職人たちは現在と同じく一般革製品と馬具に班を分けていました。

馬車具の製造に携わったのは馬具製造に携わる班の職人数名。完成までは約1年掛かりました。大変名誉ある仕事に携われたことに、職人はじめ社員たちと感動を共有しました。

ありがとうございました。

ショップの立ち上げをはじめ、ソメスサドルとして大きな出来事が多かった当時。

次回もソメスサドルの歴史を伺います。

ソメスサドルの歴史

10

category

Archives