革の原材料である「原皮」。原皮が鞣し(なめし)という工程を経て、「革」となります。
革は動物から頂いた自然素材であるので、1枚1枚それぞれに個性があり、同じものはひとつとしてありません。
ソメスサドルではさまざまな原皮からなる革を使用してものづくりをしていますが、中でも一番多用しているのは牛革です。一般的な牛革のほかにも、水牛・馬革・羊皮・山羊革・豚革・爬虫類系などがありますが、今回は牛革原皮の種類と特徴について紹介します。
世界でももっとも流通量が多く、加工がしやすく、耐久性も高いため、生活のいたるところに牛革が使用された製品があります。
牛の品種や、部位、牛の年齢・性別によってグレードや特徴もさまざまで、ソメスサドルも制作物によってたくさんの牛革を使い分けています。また牛革は「食肉の副産物」であるため、革のための牛はほとんど存在していません。そのため仔牛を食べる文化のあるヨーロッパ(フランスなど)では、仔牛でできた革(カーフ)などが多く生産されているなど、世界の地域や文化によっての特徴もあります。
カーフスキンとは牛革のなかで一番若い生後6か月程度の仔牛の皮で、希少価値が高い皮です。
薄手で繊維構造が細かく、銀面(革の表面)と手触りがとても美しい最上級の素材です。ソメスサドルでは、お財布などの小物のほかに鞍などの馬具にも使用しています。
キップスキンとは、生後6か月から2年くらいのカーフスキンと比べると少し厚手の皮です。カーフスキンに次いで肌触りが良く、美しい銀面をもっているのが特徴です。
しかしキップスキンのほうがカーフスキンより皮の厚みも増し、耐久性と堅牢度があがっています。海外ではキップスキンもカーフと呼ばれることもあります。
生後2年以上(成牛)の出産経験のある雌牛の皮を指します。雄牛よりも薄く柔らかい特徴があります。出産経験があるため腹部の繊維が伸びていることが多く、製品に使用できない箇所もありますが、丈夫で繊細な表情を持っています。
ステアは生後3か月から6か月以内に去勢され、2年以上経った(成牛)雄の皮です。世界的に最も流通していて、革の厚さ、耐久性のバランスが取れた一般的な皮の代表です。
生後3年以上(成牛)の去勢されていない雄牛の皮です。ブルハイドは食用牛に比べ数の少ない種牛の皮が使われるため、流通数も多くはありません。
牛革の種類の中でも丈夫で厚く、耐久性はトップクラス。ただ、去勢されていない種牛は気性が荒く、同じ種牛同士で決闘を繰り返すため傷が多く見られることも特徴で、ファッション製品では敬遠されがちですが、耐久性重視で求められる靴底や工業用ベルト等に多く使われています。
FELL フェル
PINTO ピント
PROGRESS プログレス
SQUARE スクエア
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